35歳女性 自営業の方からの質問
腰や股関節、首などさまざまな部位に痛みが出ることがありますが、その原因が必ずしも痛みがある場所に限らないこともあると感じています。
たとえば、腰の痛みが脚から来ている場合や、首の痛みが背中に原因がある場合、股関節の痛みが腰から来ている場合などが考えられます。
事前にこうした可能性を知っていれば、整骨院で治療を受ける際に納得しやすいのですが、足が痛いのに腰を中心に施術されると一瞬戸惑ってしまいます(施術後に説明を受ければ納得するのですが)。痛む場所と実際に治療するべき場所が異なるのは、一般的によくあることなのでしょうか?
回答
はい、痛みのある場所と治療するべき場所が異なるというのは非常によくあることです。
これは「関連痛」や「連続的に動く体の特徴」によるものが多いためです。
具体的に説明すると以下のような理由があります:
1. 関連痛(放散痛)
痛みが実際の問題のある場所から離れたところに現れることがあります。
たとえば、腰の神経が圧迫されることで、脚に痛みや痺れが出る「坐骨神経痛」が典型的な例です。
また、首の問題が肩や腕に痛みや痺れを引き起こすこともあります。
2. 筋膜や筋肉のつながり
人間の筋肉や筋膜(筋肉を包む膜)は全身でつながっています。ある部位の緊張や硬さが他の部位に影響を及ぼすことがあります。
例えば、腰の筋肉が硬くなることで股関節の可動域が制限され、股関節に痛みを感じる場合があります。
3. 体のバランスの崩れ
姿勢の歪みや体の使い方の癖によって、一部分に負担が集中し、結果として別の場所に痛みが出ることがあります。
例えば、片足に体重をかける癖があると、骨盤が歪み、腰や股関節に負担がかかります。
4. 神経の影響
神経は特定の経路に沿って広がっているため、その経路に沿ったどこかに問題があると、他の部位に痛みが出ることがあります。
☆アプローチ
整骨院では、痛みが出ている場所だけでなく、「原因となる根本の部位」を特定して治療することを重視します。
そのため、例えば脚が痛い場合でも、実際には腰や骨盤周辺に問題があると判断されれば、そちらを重点的に施術します。
施術後に説明を受けて納得できるとのことですが、それは施術者が体全体のつながりを見た上でアプローチしている結果です。
逆に、「痛い場所だけを治療する」アプローチは一時的な効果しか得られないことが多いです。
☆事前に以下のような心構えを持っておくと、スムーズに治療を受けられるかもしれません:
1. 痛みの原因は離れた場所にある可能性が高い
痛む場所だけではなく、体全体のバランスを考える治療が一般的です。
2. 継続的なケアが必要な場合もある
一回の施術で全てが解決しない場合がほとんどです。
根本改善には時間がかかることを理解しておくと良いでしょう。
もし特に気になることがあれば、施術中や施術後に遠慮なく質問してみると、より納得感が得られると思いますよ。
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