52歳会社員 男性
35歳の頃にギックリ腰を起こして以来、腰痛を繰り返しています。
今では症状が悪化し、寝ていても痛みで目が覚めてしまうようになりました。
週に5〜6日は、眠りについて1〜2時間ほどで痛みが出て起きてしまう日が続き、しっかり眠れない状態が5年ほど続いています。
こうした腰痛を根本から改善するには、どのような方法が効果的でしょうか。
腰の痛みをやわらげるストレッチやセルフケアのやり方を教えてください。
回答
まず前提として、今のように夜間痛(寝ていても痛みで目が覚める)がある場合は、単なる「筋肉のコリ」だけではない可能性もあります。
まずは病院で今の痛みがどこから来ているのかを確認することが大切になります。
それを踏まえ上で、以下のような方法が痛みの軽減に役立つことが多いです。
☆痛みの原因として考えられること
1. 筋肉・筋膜の硬化(慢性的な筋緊張)
特に「大腰筋」「多裂筋」「腸腰筋」など、背骨を支える深層筋が固まっていると、寝ていても負担がかかります。
デスクワークや猫背姿勢、座りっぱなしも悪化要因。
2. 骨盤や背骨のゆがみ
長年の姿勢のクセや筋力バランスの崩れにより、寝ている姿勢でも腰に片寄った負担がかかります。
3. 椎間板や関節の老化・炎症
年齢的に椎間板の水分が減り、軽いヘルニアや脊柱管狭窄の初期段階で夜間痛が出ることもあります。
4. 睡眠環境(マットレス・枕)
柔らかすぎる・硬すぎる寝具は腰を支えきれず、痛みを助長することがあります。
☆腰痛軽減のためのセルフケア・ストレッチ
夜中の痛みを減らすためには、「腰を直接伸ばす」よりも、「腰に関係する筋肉をゆるめる」方が効果的です。
以下の流れを寝る前(できれば毎晩)に取り入れてみてください👇
① 腸腰筋ストレッチ(腰の奥の筋肉をゆるめる)
1. 片膝を立ててもう片方の足を後ろに伸ばし、膝立ちの姿勢をとります(ランジ姿勢)。
2. 背筋を伸ばし、骨盤を前にゆっくり押し出す。
3. 後ろ脚の付け根(ももの前)~お腹の奥が伸びていればOK。
4. 20〜30秒キープ × 左右1〜2回ずつ
→ 腸腰筋が硬いと寝ている間も腰が反り、痛みやすくなります。
② 仰向けでの膝抱えストレッチ(骨盤リセット)
1. 仰向けに寝て両膝を胸の方に引き寄せ、両手で抱えます。
2. 腰を軽く丸めて深呼吸しながら20〜30秒キープ。
3. 痛みが強ければ、片膝ずつでもOK。
③ お尻のストレッチ(梨状筋を緩める)
1. 仰向けで片足を反対の膝の上に乗せ、「4の字」の形にします。
2. 下の脚を胸の方へ引き寄せる。
3. 20〜30秒キープ × 左右1〜2回ずつ。
→ 坐骨神経痛のような鈍い腰痛にも有効です。
④ 呼吸+体幹リラックス(多裂筋を緩める)
1. 仰向けで両膝を立て、腰を床につけるように意識。
2. お腹に手を置き、「鼻から4秒吸って、口から6秒吐く」。
3. これを5セットほど。
→ 呼吸筋をゆるめることで、背骨まわりの緊張が下がります。
○ 寝るときの工夫
横向きで寝る場合:膝の間にクッションを挟むと腰のねじれ防止になります。
仰向けで寝る場合:膝の下に小さめのクッションを入れると腰が反らず楽になります。
マットレス:柔らかすぎず、体が沈まないものが望ましいです(腰の位置が沈むと痛みが強くなります)。
💡 さらに改善を狙うなら
「整体」や「パーソナルトレーニング」で腸腰筋・骨盤・体幹を重点的にケアする。
「温熱ケア(ホットパック・お風呂)」で深部の血流を促す。
寝る前のストレッチ+温めで痛みが軽くなるかを確認してみてください。